2015年11月7日土曜日

Day16〜17

D16 8/23
5:00起床 6:45出発
寝ているとどうも腰が痛くなる。マットが合わないのだろうか?いや、寝過ぎか?
 だいたい 20:00には横になっており、起きるのが5:00なのだから確実に寝過ぎなのだ。

今日は午前中、激下りがあった。

下ってきたところは岩だらけ

下りと岩場、という苦手要素が2つ重なり、進むのにとても時間がかかってしまった。
岩場で足をひねりやすく、せっかく治りかけている足首を痛めないように慎重に下った。
沢山汗をかいたが、今日は幾分涼しく気温は20度以下だ。


10:00 林道に出た
雲が出て、風もあり歩きやすい。先ほどの岩場と比べると歩きやすく、どんどん進めた。

果てしなく続くように感じる

11:30 昼食
足のケアを念入りに

この頃には寒いくらいになってきた。再び歩き続けると、ようやく小屋が見えてきた。
14キロの道のりを、休憩含めて4時間で進んだことになる。山道とは違いスピードが出たため、それはそれで足が痛い。
今度は右足の付け根が痛い。あちこち痛い所だらけで嫌になる。もっとゆっくり進めば良いのか?

林道が終わり、トレイルに入った。今まで涼しかったのに急な登りになって、汗だく。
自分の体力のなさに辟易。

16:00 蛍の光を歌い、「本日の営業は終了しました。」と体力終了のお知らせをしてみる。ダンナ1人だったらもっと歩けるだろう、申し訳ない。歌とアナウンスでごまかしてみたが、きっと私の疲労っぷりに気がついているだろう。
それでも、今日は20キロ以上は歩けたので上出来だと言ってもらえた。

旅の計画を立てたとき、1日20キロは楽勝だと思っていた。
だけど・・・でこぼこボブ、湿地、岩場のあるトレイルはなかなか進めない。
午後はいつも自分に余裕がなく終わってしまう。
こうしてテントでごろりとしながら日記を書いている時間が1番ホッとする時間だ。 テントの中は秘密基地のようで安心で、子供の頃してはいけないと言われていた事(ラーメンのスープは全部飲んじゃダメとか、寝転がったまま食べてはいけないとか)そういうことが堂々とできて楽しいのだ。そして、1日を振り返り、明日の行程を考えて眠りにつく。
そして、今日も1日が終わろうとしている。

今日メモ:不思議と最近の夢には、今までの職場の人や親戚一同が出てくる。


D17 8/24
5:00起床 6:00出発
今朝はすぐに出発。15分くらい歩いて、見晴らしの良いところで朝食をとる作戦だ。
これはとても気持ちがよい!

その後、雪渓と登りが続いた。
登りきって湖を見下ろす場所に出た。おーーーー!なんという素晴らしい景色だ!



湖面に雪渓をたたえた山々がうつし出され連なっている。どこが湖面で、どこが山なのか境が解らない。しばらく見とれる。


ラップランドの神様のことを思い浮かべようとしてみたが、トナカイの角をはやし人間の体をした者が思い浮かび、なんともあのセント君の従兄弟のような姿になってしまった。自分のセンスのなさにガッカリ。
そんなアホな想像はさておき、本当にこの景色は素晴らしい。
高さの違う山並みと雪渓のコントラストが渦を巻いているように見える。ずっと見ていると、その渦に吸い込まれそうになる。




ダンナはパリパリチョコアイスのようだと言っていた。うーーん。どうもお互いに想像力が乏しい・・・

湖面を半周したところで昼食。今日は気温もさほど上がらず、蚊が少ない。川べりは寒いくらいだ。昼食後、さらに別の湖を見下ろす場所に出た。
ここもまた絶景!長い時間足を止めて見とれた。



17:00 この湖をさらにぐるりと回り、本日のゴールPunro小屋に到着。
小屋に人はいなかった。今日は誰にも会わない1日だった。素晴らしい景色を見ながらの22キロはあっという間だった。
本日の行動時間10時間。足の痛み少々あるがOK!がんばりました。

今日メモ:ラップランドの神様 ラッピー
ダンナ作







2015年11月3日火曜日

Day15

D15 8/22
5:30起床 7:30出発
ザックのパッキングがうまくいかず、グズグズする。

朝から暑い。今日もよい天気だ。
歩き初めて30分で小屋に到着。ドイツから来ているという、大きな黒い犬を2匹連れたファミリーに出会う。赤ちゃんはまだ0歳児だろう。
ここではよく大きな犬を連れている人に出会う。犬と乗れる電車やバスがあるので、ペットと一緒に旅をする人が多いのかもしれない。

そのあとは急登でいっきに登る

今日は登りが多く、だらだらと続く登りはとても疲れる。

そして本日も靴を脱いでの川渡り!

深いところは膝まであった

後方から歩いてきた白人男性は靴を脱がずに渡っていた。見守っていたら、「私の靴はロングブーツ!この靴は高価なんだよ。ホッホー」
と声高らかに自慢げだった。そのあとも、何度か川を渡る場面があり、Mrは渡りやすい飛び石を教えてくれたりした。だが、彼は歩くのが速いのでやがて見えなくなってしまった。

11:30 岩を登ったところで昼食。今日は大きな湖の周りを歩いている。風がないため湖面に山々の景色が写ってとてもきれい。何度も見とれる。

本当に毎日景色が変わって飽きない

登りと雪渓歩きを繰り返す。大きな声で歌を歌いながら進んだ。
今日は足の具合もよく、起きたときに感じた腰の違和感もいつの間にか無くなっていた。

いったん車道というか林道のような道に出た。


すると湖畔でピクニックをしているファミリーが何組かいた。やはり犬を連れていた。
歩いてきた道と進む道を聞かれたので地図を見せて説明をすると、ほうほうと頷いてくれていたが「ちょいとそこまで車に乗って行くかい?」とは言ってくれなかった。日本車なのに・・・残念。
黒こげに焼けたソーセージやお菓子、ジュースなどを横目で見つつ「このソーセージいかが?」「コーラが冷えていますよどうぞどうぞ。」などダンナと寸劇のようなやり取りをしながら我々は進む。

16:00 次の小屋に到着
先ほどのロングブーツのMrがいた。小屋に泊まるノルウェーの人と話をしていて、我々を見つけて嬉しそうに話しかけてくれた。私が「私たちはゆっくり進んできましたー。あなたは歩くのが速いですね!」と言うと「僕は足が長いからね、ほら。ホッホー」とまたしても声高らかだった。
天候の話などをしていると、どうやら先週はラップランド全域で悪天候だったようで、今週と来週はよい天気が続くとの事だ。こんなに暑くなくてよいのに、ラップランドで日焼けでござる。思いがけない事だ。
そしてMrロングレッグは私たちがキルピスヤルビ→アビスコ→そして今の道 を歩いてきたことに驚いて感心してくれた。「足は短いけどねー」と笑って答えた。

そして本日のテント場を探して30分程歩いたところで落ち着いた。
川でシャツと靴下、手袋を洗い岩場に干した。シャツは汗と虫除けクリームでベトベト、靴下はむれて嫌なにおいがしたから。

水洗いだけでもすっきりした

久々に鏡で自分の顔を見ると黒く日焼けし、痩せて頬がこけていた。
こんな自分の顔は悪くない、と思った。
日本に帰ったら、がんばってケアしよう。(元セラピストの名にかけて)

今日メモ:日焼け止めのほかにフェイスパックも持ってくれば良かった。
高価なブーツはいったいいくらなのか調べたい。


2015年11月2日月曜日

Day14

D14 8/21
5:30起床 
テントの結露が気になって良く眠れなかった。ダウンマットが朝しぼんでいた、パンクしてしまったのか!?

 7:00出発
この時間は涼しいし、蚊がいないのでとても良い。
ある意味、夜明るいのだから夜歩いて昼間休めば快適なのでは?と思う程に昼の気温の高さと日差しの強さ、そして何より蚊がひどい。
アビスコで買った虫除けバームは良く効くが、体中がベタベタになるのが気持ち悪いのと、持続しないので1時間に1回塗らないとダメ。

気温は25度くらい。昨日より幾分過ごしやすいが、ノルドカロッドレーデンに入ったとたん道が解りづらく、そしてアップダウンが激しくなる。
クラッカーだけの朝食は昼前にはお腹が空いてしまう。昼ご飯が待ち遠しい。




今日は本当に人に会わない。午後、1組のハイカーとすれ違うが言葉かわさず。何のエピソードも生まれない。
そしてさらに歩いていると、ノルウェーとの国境に出た。

国境のしるし

ノルウェーに戻ったのだ。この荒涼とした景色・・・足場の悪さはあるが自分で道を見つけて進むことはとても愉快だ。一方クングスレーデンはトレイルが整備されていて歩きやすいが、決まった道を大勢がゾロゾロと行く。山小屋には売店があり設備が整っていて、若者から年配者まで楽しめる安全なトレイルだ。
どちらも良いトレイルだ。道によって、こんなに違いがあるのは面白いのでもっと色々なところを歩いてみたいと思う。

今日は足はよく動いて、久々に20キロを超えて歩けた。
拓けた場所でテントを張り、川で体を拭いてさっぱりした。
テントを張っていると1人の男性が「良いところにテントを張っているね」と話しかけて通り過ぎて行った。こういう何気ない会話が楽だ。
今日はよく眠れそうだ。


今日メモ:人生についてダンナと語っていて、自分の人生の目標とともに、トレイルの道も見失いかけた。

2015年10月27日火曜日

Day12〜13

D12 8/19
6:00起床、8:00出発
昼間はあんなに暑いのに、やはり夜と朝は寒い。結露でテントはびっしょりだった。

朝食はクラッカー2枚とコーヒー、そして昨日小屋で買ったハムマヨペースト(なかなか美味)

朝の定番はこれでした

歩き始めると太陽サンサン、また暑さと蚊との戦い。
今日も陽に向かって歩く。
昨日会った何組かのハイカー達と抜きつ抜かれつ、挨拶だけで言葉は交わさなかった。

トレイル上には色々な花が咲いている。
たんぽぽ、つくし、ハルジョンに似た日本では春に咲くような花達だ。

たんぽぽのような花

11:30 足が痛くなってきたので川べりで昼食
結露で濡れたテントとシュラフを乾かし、私は足を水につけてアイシングした。

テント乾かし中!

食事中 抜きつ抜かれつしていたハイカーのうちの1組、私たちが「黄色くん」(黄色上下のウエアだった)と呼んでいた青年が
「いただきます!」と、いきなり日本語で話しかけてきた。
聞くと、黄色くんはスイス人なのだが、5年前に福島に1年間留学していたという。
何日か前にノルウェーで出会ったヘンドリックとの苦い想いが頭をよぎる・・・今度はちゃんと楽しく会話ができたと、思う。その後、黄色くんとはすれ違うたびに日本語で挨拶をして楽しんだ。良い青年だった。

昼食後、ようやくスタートして15キロ地点のタヤタヤ小屋に。小屋手前でまた「こんにちは」と日本語で話しかけられる。東洋系の顔立ちの彼は韓国から来たそうだ。イビョンホンに似ていなくもない。
小屋には立ち寄らず進むと、急に荒涼とした景色に変わった。
何日か前のあの道に戻ったようで、人も少なくなり嬉しくなった。ただ違うのは、岩場を歩きやすいように木道があることだ。ぐんぐん進めた。

17:00 峠を一つ越え、雪渓を渡り、下ったところを本日のテント場とする。
今日もよく歩き、たくさん汗をかいた。

※後日メモ タヤタヤ小屋→チュクタ小屋 (Tjaktja) 


D13 8/20
5:30起床、7:00出発
風は強かったがぐっすり眠れた。やはり朝は寒いが風が入り込んだのでテントの結露はなし。

10:00 スタートして3時間でセルカ小屋に着く。とても暑かったのでトナカイビールを買って飲む。幸せ!景色の良いところでビールを飲めるなんて贅沢だぁー!しかも小屋のおじさんが2クローネ(30円)おまけしてくれた。

salsa小屋は天国のようなところだった
いつものトナカイビール

昨日の後半で一緒だった単独の年配女性に会う。彼女はとてもパワフルだ、我々を抜いて先に行ってしまった。もう会わないだろう・・・手を振って別れる。

その後クングスレーデンとノルドカロッドレーデンの分岐に来た。ようやく静かな道だ。

分岐、文字が消えている

今日はあまり人と会わない。気温はどんどん上がり、遮るものがないので25度以上に。
温度計を見ると30度を指している。げーっあっつい!ペースが上がらない。
自分がこんなに暑さに弱いとは思わなかった。さらに朝方から右足首外側が痛む。
ゲイターのストラップ部分が足に当たってアザになってしまっている。左足が良くなったと思ったら今度は右。。。自分の不注意とはいえ、1つでも不調なところが出てくると途端にマイナス思考になる。右足親指のしびれも治らないし、何か変な病気じゃないだろうかとか、ノルウェーでずっと足を濡らしていて何かに感染したのではないか、と半べそになる。
いったん止まって、アザの部分にテーピングをして靴を履きなおした。

1:00 それでもペースが上がらず、昼食に。
お腹が満たされたら元気になった。足のあたりも良いように思う。
何と自分は単純なのだろう・・・
元気を取り戻したのでスピードアップ。だが、ノルドカロッドレーデンに入った途端、踏み跡が少なく道がよくわからない。
ここへ来て「ラップランド進まない問題」再発である。

17:00 暑いのと進まないのとでギブアップ
川沿いにテントを張り、汗でベタベタの体を川で洗うととても気持ちが良かった。

何故か置いてあった椅子

1日のうちで、足が痛いと言っては不機嫌になり、ビールを飲んではニコニコし、疲れたと言ってはふてくされ、お腹が満たされればご機嫌。
振り回されているダンナに申し訳ないと思う。
今日はぐっすり寝て、明日こそ頑張ろう!

今日メモ:明日こそと毎日思っている。












2015年10月21日水曜日

Day10〜11

D10 8/17
6:00起床 シャワーを浴びて朝食へ ランチのサンドウィッチをこっそり作る。
ランチバック頼まなくてごめんなさい。
今日はダンナの誕生日&我々入籍して4年がたった日である。何とも感慨深い。

10:00 チェックアウトしてクングスレーデンを歩き始める

有名なコースなので立派なゲートがある

足は痛いが、ハイカットのシューズのおかげで保護できている、と思う。
道はとても歩きやすくどんどん進む。何組ものハイカーとすれ違う。
今までとは違い人が多い。
ゆっくりスタートだったので、なかなかお腹がすかない。

13:30 ようやくサンドウィッチを食べる。私はトイレ用の場所を探す 。


見晴らしが良すぎて隠れる場所がない

今までとは違い人が多く見晴らしがいいので、なかなか良い場所が見つからない。
どうすれば良いかダンナに聞くと、「好きにすれば良い」と言われて、解らないのに教えてもらえず自分で考えろと言われて悲しくなる。
2人で来ているが何でも頼ってはダメだ。1人でできる事は自分で判断しなくてはいけない。そもそもトイレの場所くらい自分でどうにかすればいいのに甘えすぎている。
だけど、できない事はできないし、解らない事はわからない。山のスキルもハイキングの経験も私は乏しいが、だからといって初心者ではない。
自己判断力を身につけなくては。
足は痛いし、お腹は痛いし、蚊に刺されるし、そんな事を考えていたら悲しくて少し涙が出た。気持ちがどうかしている。
がんばらなければ。。。

そのあと2時間程でアビスコヤーレ小屋に到着
1人100クローネ(およそ1500円)テント場を使う
サウナ、キッチンを使える。残念ながら、全裸か水着で入るサウナには挑戦できなかった。

小屋の近くにテント設営した

ビールとピーナッツを買ってテントでくつろぐ。
さっきの悲しい気持ちは無くなり、キャンプに来ているような楽しい気分になる。
そのまま就寝。


D11 8/18
昨夜はテント場が人でいっぱい。すぐ近くに他のテントが張ってあり落ち着かなかった。
深夜トイレに起きると星が出ていた。もうオーロラが見えると聞いていたが、見えない。

6:00 起床、ゆっくり仕度をして8:00 出発
同じ方向に歩く人が多くて落ち着かない。今まで人に会う事がなく不安だったのが、今度は人が多くて嫌だと思ってしまう。
ノルウェーのトレイルは過酷だったけれど、人にも会わず自由に歩けた。
一方、ここクングスレーデンは国立公園内だし、きちんと道が整備されているので沢山の人が歩きに来て楽しんでいる。女性1人というのもよく見かけた。その姿はとてもカッコよく、私もいつか1人で来ようと憧れる。

今日は天気がよく常に太陽に向かって歩くので暑い。


気温が上がって暑い


そのうえ風がないので蚊がすごい。たくさん刺されるし、暑い。
外人たちはとても薄着で下着姿のような人までいる。パンツ一丁のマダムがいて驚いた。
皆、短い夏を自由に楽しんでいる。

昨日に続き、見晴らしの良い場所が続くのでトイレの場所に困る。
人のいない隙にサッとしゃがむ、すると蚊に襲われる。 今日は蚊に刺されまくりなので、休憩も立ち止まってはすぐ進む。暑くて痒くてかなわない。早く目的地のアレスヤーレ小屋に着きたくて、小屋が見えてからペースがあがる。

小屋前7キロ程でボート乗り場があった。このボートに乗れば早くたどり着けるようだが、我々は歩く。 対岸にはサーミ族の小屋が見えていた。


沢山の人が待っていた



小屋まであと3キロのところで、靴を脱いで川を渡った。
この感覚久々!!痛めている左足首が冷えて気持ちよい。

17:00 小屋に到着


汗を沢山かいて放心状態だったので、まずビール!
トナカイビールは3.5%Alcだが、私はお気に入りだ。今日は小屋の施設は使わない事にして、少し歩いたところでテントを張った。
足りない食材も色々購入した。


ラーメン、パスタ、クラッカーなど購入

支払いはカードで833クローネ(12500円くらい)
道は歩きやすいが暑さに参った。
やれやれ。





2015年10月19日月曜日

Day9 ゼロデイ

D9 8/16
足を休ませるため、一日ゆっくりする事に。今日は歩かないのでゼロデイ。
夜中にいつもの起床時間4時に目が覚めるが、再び寝た。
7:00にベッドから出て朝食へ

ハム、卵、チーズ、ベリーのジャムとジュースが美味

ビュッフェスタイルの朝食は、何度もおかわりしてしまう。日曜朝のレストランは沢山のひとで溢れている。みんなお昼ご飯用に食べ物を紙袋に詰め込んでいるので、真似をしてランチパックを作ってみた。ホテルに頼むときちんとランチバックを作ってくれるみたいなので、明日はそれを頼もう。

左足首、だいぶ良いが右足の親指にシビレあり。

10:00 部屋を出てラウンジでくつろぐ。
昨日行われていたフェールラーベンクラシックの結果や、ハイキングツアーの案内などを見て過ごす。 (施設についてはここに前述しています)

居心地の良いラウンジ

売店でホグロフスのハイカットゴアシューズが2500クローネだった(日本円でおよそ37,500円)3.5サイズがあって足を入れてみると良さそうだったので購入した。小さいサイズがあって良かった、嬉しい!
そのあと、ホテル前の芝生でビールとランチを持ってゴロゴロ。



「トナカイビール」と呼んで良く飲んでいたもの

何もしないが天気はよいし、人々は楽しそうだし、おしゃれだし、なんだか和む。
これがゼロデイってやつなのだなぁ。

15:00 部屋に戻る。急に食べ過ぎたのか、お腹の調子が良くない。
夕方になってから食料を売店で購入し、庭でラーメンを作って食べた。

明日はクングスレーデンへ出発だ!
待ち遠しい。
足とお腹、がんばれ!



2015年10月16日金曜日

Day8 1stゴール!

D8 8/15
朝5:30起床 
7:00出発
天気は良い!ゴールはこの湖の対岸なのです

だんだん朝の準備が早くなっている。今日は1stステージのゴール、アビスコを目指す。
ところが・・・3日目に岩場で転んでひねった右足首が痛い。
昨日まで多少の違和感だったのが、足をつけないくらい痛い。少し歩いて温まれば動くかと思ったが、だんだん痛くなる。
途中でテーピングをする。だいぶ歩けるようになった、が、足を大事にしないとこの先進めないのでゆっくり進む。

12:00 ようやくトレイルを抜けて車道に出る。
ここからはアビスコまで15キロくらい。歩けるか?そういえば、バスがあると聞いていた。どこだ?ない。ないので歩く。
2キロ程歩くとバス停があった!だが時刻表がない。バスが来るのか来ないのか、何も解らない。お腹が空いたので、途中の川で水を汲んで昼食。「途中の川で水汲んでご飯とか、日本ではないよね。」と笑う。

風の強いなか、さらに進むと大きなリゾート地に出た(Björkliden)ここならバスに乗れるだろうと思ったが、何も案内がなく列車の駅もあるのに人がいない。
NO〜〜〜!と思っていたらバスが来た!!
手を上げて無理やり止める。
「アビスコに行きたいです!」と悲痛の叫びに答えてもらい、さらに支払いはいらないよと。ありがとうラップランド!
これでバスで10キロブーンと進む。バスって早いよね、ホント。

ここで、衝撃の事実が!!!
我々はヘルシンキ時間のまま行動していたが、時差は1時間あったのだ。
ということは・・・今まで5:00とかに起きていたつもりが、実は4:00に起きて6:00に出発し、11:00頃昼ご飯を食べ、6:00頃寝ていたのだ。
どうりですれ違ったハイカーに「早起きね」と言われたはずだ。
4:00に起きるなんて、そりゃあ早起きだ。
まあ、1時間トクをしたと思おう。さらにバスでショートカットできて3時間得をしたと思うことにする。

2:00 そんなわけで、到着予定時刻より3時間早くアビスコに到着した。

アビスコツーリストステーション


レセプションカウンターへ行くとホテルorホステルと聞かれた。ホステルは部屋にベットがあるだけで他は共有の施設を使う。ホテルは部屋にトイレ、シャワー、朝食、それに部屋の掃除付き。
足をきちんと休めて治すために、贅沢だがホテルで2泊することにして、ディナーも予約してみた。
部屋は清潔で広々としている。とっても嬉しくて、足の痛みも暫し忘れてうきうき。
ここの施設はハイキングのためのものなので、皆んなどんなルートでどんな装備で行くかを考えている。この雰囲気を楽しめるのはとっても貴重だ。
ロビーや庭にはたくさんのハイカーが集まっている。日本人らしき人にも初めて会った。

部屋で8日ぶりにシャワーを浴びビールを飲む。一気に日常に戻る。
wifiで家族に連絡を取ったり、仕事のメールをしたり、なんだか戻るのってあっという間だ。

ディナーは注文の仕方がわからなくてオロオロ。
ダンナに助けてもらい、トナカイ肉を頼んだ。

トナカイ肉、リンゴンベリーソース、マッシュポテト

トナカイは食べたいと思っていた。
1口目は美味しかったが、独特のケモノ臭がして、最後はダンナに食べてもらった。もともと肉は苦手なのだ。だけどトナカイの味がわかって良かった。

久々に満腹になり、ベットにごろりとした。
売店で洗剤を購入し、衣類をバスルームで洗って部屋中に干した。
靴下の汚れはなかなか落ちず、湿地や苔の匂いがバスルームに充満する。
その匂いが、日常と非日常のつなぎ目であるような気持ちになる。

白夜が終わったばかりのこの季節、白々とした空を眺めながらふかふかのベッドで
いつのまにか眠りについたのでした。

今日メモ:8日ぶりに頭を洗うと抜け毛がハンパない
後日談:止まってくれたバスは空港からの高速バスだった






2015年10月9日金曜日

Day7

D7 8/14
5:30起床、7:00スタート 昨夜は風が強かったが、雨は降らず。ぐっすり眠れた。
歩き始めてすぐ別荘地に入る。そのため道が木道で車も入って来られるようになっていて歩きやすい。
少し行くと別荘小屋がたくさんあり、さらに下りて行くと車道に出る。


掲示板のようなもの。トレッキングツアーなどの案内があった。

車やブルドーザーがいて、下界に来た感じがありありとする。
自然と会話も「どんなテレビドラマが好きだったか」などと一気に日常的になる。
歩きやすく、久々に足を濡らさない道なのでどんどん進める。今日はたくさん歩ける気がする。
ふたたびトレイルに戻ると、なぜかホッとした。
今日はお天気が久々によく、時折日差しもある。なのにお昼ご飯を食べ始めると冷たい風に変わった。
1日のうちで気温や天気がはげしく変わる。フリースを脱いだり着たり、こまめに行った。

午後はスポンジボブの道をズブズブ進んだ
歩くときには「ボブ」と叫ぶ

このこんもりが全部スポンジ状なのです

2組のハイカーとすれ違ったけれど、挨拶のみ。レトリーバーのような犬を1匹ずつ連れているカップルがいたが、犬が小動物のようなものをくわえて目をギラつかせていたので恐ろしくて話をしなかった。

毎日歩く地形、地表が変わるので楽しい。
28キロ先の小屋はまだ見えないが、1stゴールのアビスコが見えたところで今日は終わりにした。といってもテント場を探したので19:00まで歩いた。

水が美味しい!

足は大丈夫。毎日、日々、1日ずつ追われる事に感謝したい。

今日メモ
•「王様のレストラン」の山口智子は最高だったね






2015年10月6日火曜日

Day6

D6 8/13
6:00起床 雨でテンションがた落ち。どんより厚い雲と冷たい雨、冷たい風。ぐだぐだ言っても仕方がないので先へ進む。
8:00スタート。雨風に体温を奪われ、おまけに足元は私の苦手な岩場。
見渡す限り景色が灰色で、行っても行っても変わらない。この先、永遠に灰色の景色が続くのではないかと、顔を上げる事もできない。足元に集中して進む事だけを考える。足を止めると灰色の中に置き去りにされてしまいそうで、休まず進む。
ようやく2時間歩いたところで岩場を抜けた。雨風も弱まってきた。

岩場を抜けて、やっと一息

5人組の中高年ハイカーとすれ違う。
5人組は、2週間かけてキルピスヤルビまで行くそうだ。我々は、キルピスヤルビから歩いて今日で6日目だとい言うと「ストロング!」だと驚いていた。ゆっくり時間をかけて進むのも楽しいのだと思う。「今日はこのくらい」とか「ここまで行かなくては」と思うと辛くなる。まさに今日の私は自分で自分を追い込んでいた。
何も意地になって雨風の中を進む事はないのだ。

12:30 Guskas小屋に着く。ここで昼食。さっきまでの暗雲がみるみる変わり、道も歩きやすくなってきた。この小屋周りは木道が多く歩きやすい。

少し歩くと、1人のハイカーとすれ違う。「どこの国から来た?東洋人かい?」と話しかけられる。ドイツから来たというその人を、勝手にシューマッハと命名。
シューマッハは10日間歩き続けているそうだ。そして、「アビスコに行くなら、道路に出たらバスに乗ればいいよ」と教えてくれた。ちょっとそこら辺のように言うが、アビスコまではあと3日かける予定。もしかしたら、もう近いのか?と思ってしまう。

すると、湖が見えてきた!

湖が見えた!

地図上、アビスコは湖をぐるっと回った対岸にある。 なんだか知らないうちに、ショートカットしてしまったのかもしれない。あれ?もしかしてもう着いてしまうのか?
シューマッハのバスの話から、希望的観測が生まれた。
喜ぶ私を尻目に、ダンナが地図とにらめっこ。
違う湖だった・・・
だけどゴールは近いことは確かだ。いきなりゴールが見えたものと思って足が空回りし、3回も大コケした。あり得ないところで急に転ぶようになり、疲れている事に気づく。

17:00 川沿いにテントを張る。川で靴とゲイターを洗ってスッキリ。
アビスコまであと2日かな・・・
今日進んだ距離 25キロ
今日こそぐっすり眠りたい。

今日メモ
どこの国の人でも中高年は、おじさんか、おばさんかよく解らないものだと妙に納得。

2015年10月5日月曜日

Day 5

D5 8/12
昨夜は強い雨と風でよく眠れず・・・5時に起床してもまだ雨。テンションあがらない。
とりあえず食欲はないがパンとコーヒーで朝食。
すると雨がやんで晴れてきた。
7:30 トイレも済ませ、爽快になり出発。
はじめは森の中の湿地、動きがのろくなると蚊が襲ってきて転ぶとあちこち刺される。容赦ない。
大きな吊り橋を渡ると気持ちのよいトレイル!

 
木道があるとどんどん進める!

昨日までと違って、かなり歩きやすくペースがあがる。
11:30 2つ目の吊り橋を渡ったところで少し早いが昼食。川の近くなので靴と靴下を洗い、足を乾かす。とても居心地が良かった。
今日のトレイルは、広大な景色に茫漠と流れる滝、そして緩やかな小径、晴れ渡る空。
これが望んでいたもので、昨日までは辛かったなあ・・・とうきうきしながら歩けた。



しかし、しだいに風が強くなってきた。
途中の道で、今日で歩きはじめて11日目だという1人のハイカーとすれ違う。どこまで行くのか?という問いに(何語かわからないけれどそう言っているようだった)うまく答えられなかったので、ダンナが地図を見せると、老眼鏡を出してかけて見てウンウンと頷いてくれた。ひそかにローガンさんと命名。
昨日出会ったハイカーもそうだが、どれだけこの山の中で過ごしているのかが話題になる。ローガンさんもきっとまだまだ歩き続けるのだろう。

4:10 そうこうして湿地にはまったり川を渡ったりしているとvuoma小屋に到着。
ザックを降ろして休んでいると1人の青年が小屋から出てきた
「Nice to meet you my name is ヘンドリック」と握手を求められ、私も自分の名を告げると「ニホンジン?」とニホンゴで話しかけてきた。少し日本語が話せるというが、まさかここで出会う異国の人が日本語で話すとは思わず面食らった。聞くとヘンドリックは家族でノルウェーの北の方から来て、小屋で2日間過ごすようだ。
日本語がせっかく話せるのに何故かこちらは英語で話してしまい、ギコチない。
異国の地で日本語は、我々夫婦だけのコミュニケーション方法だとこの数日間で勝手に思い込んでしまっていたようだ。
ヘンドリックは東京に住んだ事があると嬉しそうに話してくれたのに、会話が進まなかった。もっといろいろ話をすれば良かった・・・ヘンドリックの悲しそうな顔が忘れられない。ごめんよ、ヘンドリック!!

ここから先は今日のテント場所探し。一度良さそうな場所を見つけるが強風でダメ。
テントをたたみ、さらに30分程先へ進む。

19:00 ようやくひと心地つけた。今日はよく眠れるだろう。
雨は相変わらず降ったりやんだりを繰り返しているが、きれいな虹を見られたし、トナカイの群れにも遭遇できた。よしとしよう。

トナカイの群れが駆け抜けて行った

今日でアビスコまでの道の半分を終えた事になる。
それにしても毎日違う困難があり、1日のうちでも変わる。
自分の事で精一杯の毎日である。

2015年10月3日土曜日

Day 4

D4 8/11
5:30起床
晴れているが寒い!
パン、チーズ、サラミ、コーヒーの朝食。
今日の目標は30キロ先だがたどり着けるか・・・1キロほど歩くと小屋あり、赤いテントがあった。目的地までの標識が25キロと書いてある。30キロではないのか?もうどれを信じて良いかわからない。ノルウェーキロ表示法でもあるのか?
ぐずぐずの湿地を今日も進む。もちろん川も渡る。

飛び石を進む

靴下は結局履き替えず進む。
靴のインソールを抜いて歩いているが、昨日石にぶつけて痛かったりしたので、お昼休憩の時に入れよう。さらに・・・トレランシューズではなく、厚底のハイカットの防水シューズだったら足は濡れないんじゃないか、と、もう足が濡れることが嫌になってる。
幾つか川を渡っていると風が強くなってきた。そのあとは強風になり、吹き止まない。
ときおり体がぐらつく。湿地はドロドロでしかもオイルのような色になっていて臭い。
何度もなんどもハマる。
12:30 お昼ご飯は風が強くゆっくりしていられなかったのでサッと済ます。
その後、さらに風が強まり、川幅30メートルもの深い川を渡ることになった。道をいくら探しても、川を渡る以外の方法はない、渡らなければならない。

渡るのはこの奥側の川

裸足で渡ると転びそうだったので靴のまま水に入り、強風でよろめきながら、膝まで水に浸かり渡りきった。
渡りきったところで、いったん靴をぬぎ、くつ下を絞る。靴にインソールを入れる。
そして足裏をチェック。大丈夫、マメはできていない。
マメを作ってしまうとこの先の長い行程が辛くなるので、休憩のたびマメチェックは必ず行った。それはダンナからことあるごとに言われていた。

このあとは長い急な登り。
体が冷えたのと、強風と登りで呼吸が苦しくなる。咳が出てとても苦しい。
こんな風でこの旅を続けられるのかと、とても不安になる。
15:00 登り終わったところ、強風の中に人が立っている。近づくと赤ひげのおじさん。ニコニコしながら話しかけてくれた。「君たちは何日め?」「4日です」と私たち。
「私は54日めだよ、ハッハ〜」と赤ひげは笑う。「アビスコまでの道はとても良い道だよ、幸運を!ハッハ〜」と赤ひげは言った。それで気分が変わり、元気が出てきた。
とても寒いので、レインウェア上下を着込む。長い登りが終わり、さらに元気が出た。
行けるところまで行こう。今度は長い下りを下って、小屋が見えた。
最後は森の小径を通り、目的地に着いた、嬉しい!


小屋には2組のハイカーがいた。
18:30 その横でテント。(無人の小屋なのでお金はかからない)だけど本当に30キロ進めたのか?
そして、お決まりのようにテントを張ると雨なのであった・・・