2015年11月7日土曜日

Day16〜17

D16 8/23
5:00起床 6:45出発
寝ているとどうも腰が痛くなる。マットが合わないのだろうか?いや、寝過ぎか?
 だいたい 20:00には横になっており、起きるのが5:00なのだから確実に寝過ぎなのだ。

今日は午前中、激下りがあった。

下ってきたところは岩だらけ

下りと岩場、という苦手要素が2つ重なり、進むのにとても時間がかかってしまった。
岩場で足をひねりやすく、せっかく治りかけている足首を痛めないように慎重に下った。
沢山汗をかいたが、今日は幾分涼しく気温は20度以下だ。


10:00 林道に出た
雲が出て、風もあり歩きやすい。先ほどの岩場と比べると歩きやすく、どんどん進めた。

果てしなく続くように感じる

11:30 昼食
足のケアを念入りに

この頃には寒いくらいになってきた。再び歩き続けると、ようやく小屋が見えてきた。
14キロの道のりを、休憩含めて4時間で進んだことになる。山道とは違いスピードが出たため、それはそれで足が痛い。
今度は右足の付け根が痛い。あちこち痛い所だらけで嫌になる。もっとゆっくり進めば良いのか?

林道が終わり、トレイルに入った。今まで涼しかったのに急な登りになって、汗だく。
自分の体力のなさに辟易。

16:00 蛍の光を歌い、「本日の営業は終了しました。」と体力終了のお知らせをしてみる。ダンナ1人だったらもっと歩けるだろう、申し訳ない。歌とアナウンスでごまかしてみたが、きっと私の疲労っぷりに気がついているだろう。
それでも、今日は20キロ以上は歩けたので上出来だと言ってもらえた。

旅の計画を立てたとき、1日20キロは楽勝だと思っていた。
だけど・・・でこぼこボブ、湿地、岩場のあるトレイルはなかなか進めない。
午後はいつも自分に余裕がなく終わってしまう。
こうしてテントでごろりとしながら日記を書いている時間が1番ホッとする時間だ。 テントの中は秘密基地のようで安心で、子供の頃してはいけないと言われていた事(ラーメンのスープは全部飲んじゃダメとか、寝転がったまま食べてはいけないとか)そういうことが堂々とできて楽しいのだ。そして、1日を振り返り、明日の行程を考えて眠りにつく。
そして、今日も1日が終わろうとしている。

今日メモ:不思議と最近の夢には、今までの職場の人や親戚一同が出てくる。


D17 8/24
5:00起床 6:00出発
今朝はすぐに出発。15分くらい歩いて、見晴らしの良いところで朝食をとる作戦だ。
これはとても気持ちがよい!

その後、雪渓と登りが続いた。
登りきって湖を見下ろす場所に出た。おーーーー!なんという素晴らしい景色だ!



湖面に雪渓をたたえた山々がうつし出され連なっている。どこが湖面で、どこが山なのか境が解らない。しばらく見とれる。


ラップランドの神様のことを思い浮かべようとしてみたが、トナカイの角をはやし人間の体をした者が思い浮かび、なんともあのセント君の従兄弟のような姿になってしまった。自分のセンスのなさにガッカリ。
そんなアホな想像はさておき、本当にこの景色は素晴らしい。
高さの違う山並みと雪渓のコントラストが渦を巻いているように見える。ずっと見ていると、その渦に吸い込まれそうになる。




ダンナはパリパリチョコアイスのようだと言っていた。うーーん。どうもお互いに想像力が乏しい・・・

湖面を半周したところで昼食。今日は気温もさほど上がらず、蚊が少ない。川べりは寒いくらいだ。昼食後、さらに別の湖を見下ろす場所に出た。
ここもまた絶景!長い時間足を止めて見とれた。



17:00 この湖をさらにぐるりと回り、本日のゴールPunro小屋に到着。
小屋に人はいなかった。今日は誰にも会わない1日だった。素晴らしい景色を見ながらの22キロはあっという間だった。
本日の行動時間10時間。足の痛み少々あるがOK!がんばりました。

今日メモ:ラップランドの神様 ラッピー
ダンナ作







2015年11月3日火曜日

Day15

D15 8/22
5:30起床 7:30出発
ザックのパッキングがうまくいかず、グズグズする。

朝から暑い。今日もよい天気だ。
歩き初めて30分で小屋に到着。ドイツから来ているという、大きな黒い犬を2匹連れたファミリーに出会う。赤ちゃんはまだ0歳児だろう。
ここではよく大きな犬を連れている人に出会う。犬と乗れる電車やバスがあるので、ペットと一緒に旅をする人が多いのかもしれない。

そのあとは急登でいっきに登る

今日は登りが多く、だらだらと続く登りはとても疲れる。

そして本日も靴を脱いでの川渡り!

深いところは膝まであった

後方から歩いてきた白人男性は靴を脱がずに渡っていた。見守っていたら、「私の靴はロングブーツ!この靴は高価なんだよ。ホッホー」
と声高らかに自慢げだった。そのあとも、何度か川を渡る場面があり、Mrは渡りやすい飛び石を教えてくれたりした。だが、彼は歩くのが速いのでやがて見えなくなってしまった。

11:30 岩を登ったところで昼食。今日は大きな湖の周りを歩いている。風がないため湖面に山々の景色が写ってとてもきれい。何度も見とれる。

本当に毎日景色が変わって飽きない

登りと雪渓歩きを繰り返す。大きな声で歌を歌いながら進んだ。
今日は足の具合もよく、起きたときに感じた腰の違和感もいつの間にか無くなっていた。

いったん車道というか林道のような道に出た。


すると湖畔でピクニックをしているファミリーが何組かいた。やはり犬を連れていた。
歩いてきた道と進む道を聞かれたので地図を見せて説明をすると、ほうほうと頷いてくれていたが「ちょいとそこまで車に乗って行くかい?」とは言ってくれなかった。日本車なのに・・・残念。
黒こげに焼けたソーセージやお菓子、ジュースなどを横目で見つつ「このソーセージいかが?」「コーラが冷えていますよどうぞどうぞ。」などダンナと寸劇のようなやり取りをしながら我々は進む。

16:00 次の小屋に到着
先ほどのロングブーツのMrがいた。小屋に泊まるノルウェーの人と話をしていて、我々を見つけて嬉しそうに話しかけてくれた。私が「私たちはゆっくり進んできましたー。あなたは歩くのが速いですね!」と言うと「僕は足が長いからね、ほら。ホッホー」とまたしても声高らかだった。
天候の話などをしていると、どうやら先週はラップランド全域で悪天候だったようで、今週と来週はよい天気が続くとの事だ。こんなに暑くなくてよいのに、ラップランドで日焼けでござる。思いがけない事だ。
そしてMrロングレッグは私たちがキルピスヤルビ→アビスコ→そして今の道 を歩いてきたことに驚いて感心してくれた。「足は短いけどねー」と笑って答えた。

そして本日のテント場を探して30分程歩いたところで落ち着いた。
川でシャツと靴下、手袋を洗い岩場に干した。シャツは汗と虫除けクリームでベトベト、靴下はむれて嫌なにおいがしたから。

水洗いだけでもすっきりした

久々に鏡で自分の顔を見ると黒く日焼けし、痩せて頬がこけていた。
こんな自分の顔は悪くない、と思った。
日本に帰ったら、がんばってケアしよう。(元セラピストの名にかけて)

今日メモ:日焼け止めのほかにフェイスパックも持ってくれば良かった。
高価なブーツはいったいいくらなのか調べたい。


2015年11月2日月曜日

Day14

D14 8/21
5:30起床 
テントの結露が気になって良く眠れなかった。ダウンマットが朝しぼんでいた、パンクしてしまったのか!?

 7:00出発
この時間は涼しいし、蚊がいないのでとても良い。
ある意味、夜明るいのだから夜歩いて昼間休めば快適なのでは?と思う程に昼の気温の高さと日差しの強さ、そして何より蚊がひどい。
アビスコで買った虫除けバームは良く効くが、体中がベタベタになるのが気持ち悪いのと、持続しないので1時間に1回塗らないとダメ。

気温は25度くらい。昨日より幾分過ごしやすいが、ノルドカロッドレーデンに入ったとたん道が解りづらく、そしてアップダウンが激しくなる。
クラッカーだけの朝食は昼前にはお腹が空いてしまう。昼ご飯が待ち遠しい。




今日は本当に人に会わない。午後、1組のハイカーとすれ違うが言葉かわさず。何のエピソードも生まれない。
そしてさらに歩いていると、ノルウェーとの国境に出た。

国境のしるし

ノルウェーに戻ったのだ。この荒涼とした景色・・・足場の悪さはあるが自分で道を見つけて進むことはとても愉快だ。一方クングスレーデンはトレイルが整備されていて歩きやすいが、決まった道を大勢がゾロゾロと行く。山小屋には売店があり設備が整っていて、若者から年配者まで楽しめる安全なトレイルだ。
どちらも良いトレイルだ。道によって、こんなに違いがあるのは面白いのでもっと色々なところを歩いてみたいと思う。

今日は足はよく動いて、久々に20キロを超えて歩けた。
拓けた場所でテントを張り、川で体を拭いてさっぱりした。
テントを張っていると1人の男性が「良いところにテントを張っているね」と話しかけて通り過ぎて行った。こういう何気ない会話が楽だ。
今日はよく眠れそうだ。


今日メモ:人生についてダンナと語っていて、自分の人生の目標とともに、トレイルの道も見失いかけた。