2016年7月31日日曜日

Day 23

D23 8/30

ホステルは10:00チェックアウトだが、対岸に渡るボートの時間が朝6:50か昼14:30。
1人200クローネ、2人で約6000円といったところ。ボートでもSTF会員だと割引になる

対岸はアッカ 日付の表示が逆で解りにくい

私には「朝ご飯をお腹いっぱい食べる」という野望があるので、迷わず14:30の便を選ぶ。なので昼までラウンジに居させてもらう。

心配している父に、「今ここに居て次はここまで歩くよー」という メールを送る

いまここ

拡大、クビックヨックまで歩くよー

売店が開いたら、4日分の食料、アルコール、虫除けなどを買う。
昼食はピザとパスタをラウンジのキッッチンで調理。満腹

キッチンは広くて清潔
飽きないようにゲームや本がある
ラウンジはwifi が入り、落ち着く空間


だらだら過ごす事にも飽きたので、早めにボート乗り場まで行く






ボートを待っていると、雨が降って寒くなってきた 。ボート乗り場のおじさんに聞くと
「これからは寒くなるだけで、もう雪も降りはじめる」とのこと。3rdステージはパジェランタ140kmをスルーハイクする事にしたので、対岸のAkkaがスタートなのだ


ボートの中、ドリップコーヒーやスナック菓子が買える


15:10 Akka 着



この時間だと16キロ先には着かなそうだし、雨も降っている。パジェランタの入り口に入ったばかりだが2キロ先のアッカ小屋でテントを張る事にした。この旅で1番歩かない日になるだろう・・・

パジェランタは道がきれいに整備されていて、とても歩きやすい

どんどん進む

140キロの道のりを12日かける予定だが、10日で着いてしまいそうだ
ということは飛行機のチケットを5日程早めなくては・・・

小屋に行って、テントの手続きをする
途中で拾った帽子を小屋番の女性に届けると「息子のよ!」と喜んでくれた
「200クローネはあとで主人がテントに取りに行くわ」と言われたが、いつまでたっても現れない。何時来るのかとソワソワしてぜんぜんくつろげないし、小屋のキッチンを使って良いと言われたがお金を払っていないから怒られるのではないかと小心者なのである。

お腹もすいたので、自分から払いに行こうとウロウロしていたら取りにきてくれた。
「お金の支払いや、手続きはお願いね」とダンナに言われているから必死なのだ
お金を払ってようやくひと心地・・・

明日は14キロ歩く予定。ゆっくりの行程だ





2016年6月9日木曜日

Day 22 ゼロデイ

D22 8/29(土)

ゼロデイ(歩かない日)です

結局、昨夜は同部屋に人は現れなかった。乾燥室をゲストルームとして使用したようだ。

いつものように朝4:00に目が覚めてしまう。5:00には隣の部屋のアラームが鳴って、ドシドシという足音で完全に起きてしまった。
6:00過ぎてラウンジへ。朝食は7:00からだが、用意されるのが待ちきれない。

パン、クラッカー、パンケーキ、ハム、チーズ、ゆで卵、ジャム、ジュース、ヨーグルト、カフェオレ。お腹いっぱい貪るように食べた。この何週間かで失った栄養分を取り戻すかのように食す。なんといやしい・・・

ラウンジに用意された朝食

ごちそうさまでした

その後、Facebookやブログの更新、メールチェックなどをする。ネットワークがつながると、途端に仕事のメールが来てうんざりする。仕事は好きだし、やりがいはあるのだけれど、すかさずメールをしてくる人達にうんざり。
現実に引き戻されて仕事の処理などをしつつ、今後の自分のあり方について物思いにふける。
こうして1ヶ月以上も歩き続けられるチャンスを得て、そしてやり遂げようとしている。これを転機に、自分のやりたいことをいくつか考えてみる。

ここ、STFのホステルはとても面白い。
共有の場所で、それぞれの人がそれぞれに過ごす。日本でもこういった施設はあるのだろうが、私には新鮮だ。共有キッチンにはBOXがあって、ハイカーたちが要らなくなった食材や余ったものを置いておくシステムになっている。そこから気に入ったものがあったら、いただけるというわけだ。

清潔なキッチンと共有のボックス

ボックスや冷蔵庫の中身は週1回廃棄しているので、安全なものばかり残っている。
今日はそこからトマトコンソメスープをいただき売店でパンと温野菜を買って、レンジで温めて食べた。

夕方はベッドでゴロゴロしてスマホを見て、ビールとスナック菓子をつまんでお腹が空いたら残りのパンとスープでお腹を満たした。


部屋の中はとても簡素

こうしてじっとしていると、食べてばかりだが明日からの日々に備えているのだ。と、自分に言い聞かせる。
こういう何もしない1日も私はとても良い日だと思っている。

お天気はイマイチだが、明日は出発だ!









2016年5月31日火曜日

Day21

D21 8/28

昨夜は風が止むことがなく一晩中テントがバサバサ音を立てていた。



珍しく眠れずガイドブックでストックホルムの情報など見てみる。
それでも眠れない。

ようやく明け方うとうとするが、いつまで寝ていても仕方がない。
6:00少し前に起きる。
そうだ!!今日はリッツェムにつく日なのだから頑張ろう。午後にはビールだ、シャワーだーーー!

7:00 出発
ところが・・・歩き始めるとパラパラ雨が降り始める。次第に風も強くなり、暴風雨に。
ノルウェーでの記憶が蘇る。冷たい雨、冷たい風、行く手を阻み前方の景色が遮断される。前に進んでも果てしない道が続くだけ。体は冷えるが歩みを止めることはできない。

歩き始めて3時間。避難小屋にたどり着いた。
過剰に心配する旦那。優しさは嬉しいのだけれど、心配されすぎるとイラッとする私。
雨風の中で休んだりしたくないので、どんどん進んで欲しいのだ。
こんなことで苛立つ自分に腹立たしくなる。

10:00
早いが昼食に。とっておきのチキンラーメンを食べることにした。美味しい!元気が出た!食べ終わると早々に雨風の中再び進む。

元気がないと心配されるので、動物の糞を見つけては『うんこー』と、キノコを見つけては『キノコー』と叫ぶ。
こうしたフィールドの中での会話はなく、ただお互いの距離を確かめ合うために声を出す。大きな声を出すと、なぜか安心する。まだ大丈夫だという安堵感と、相手に自分の所在を伝えるためだ。

その後3時間ほど歩き続ける。ようやく雨風が弱まり、大きな虹が出現した。

振り返ると大きな虹

そして、リッツェムがついに見えた。嬉しい。とても嬉しい。
第2ステージを終了できる。
今日進んだ道は12,3キロなので余裕のゴールを迎えられるはず、だった・・・。
だがこの暴風雨。簡単には進ませてもらえなかった。毎日が生きていると実感できる。

ゲートをくぐり、グランスレーデンのゴールに着いた。

汗と雨でベトベトです



ゲートから少し歩くと、第3補給地であるリッツェム、ユースホステルに着いた。




ここはアビスこのような個室スペースはなく、こじんまりとした施設だ。
共同のシャワー、キッチン、ベッドルームを使用する。
久々のシャワーは本当に気持ちがよく、それと同時に裸になった自分がとても痩せていて驚いた。
久々に鏡を見て、汚れだと思った顔の黒ずみは洗っても落ちず、ずいぶん日焼けをしていた。髪は何度洗っても抜け毛が止まらず、排水溝の掃除が大変だった。
旦那もひげ面を剃り落とし、さっぱりしたが、やはり黒く日に焼け痩せこけていた。
お互いにそんな姿を確認しあった。

衣類の洗濯を終え、乾燥室が使用できなかったので部屋中に吊るした。
なんだか生臭いような、汗臭いような部屋だが、ベッドがあるだけで快適だ。

ホステルは2人部屋だが、『今日は人が多いのでお客をもうひとり入れるかもしれない』と言われ、いつ来るかわからないルームメイトにドキドキしながら、2段ベッドの上段でこの日記を書いている。

もちろん、ビールを片手にだ。


2016年4月9日土曜日

Day 20


D20 8/27

5:30 起床
テントを張っているところだけ蚊が多い

7:00 出発
今日は曇り空。風が強く寒い。
ベリーがたくさん見つかるので、摘みながら歩く。

クラウドベリーよりもビルベリーの方が美味で、時折口に含む。持っていたガイドブックでベリーの種類を知ったのだが、ビルベリーといえば「わかさ生活」なので見つけるたびに「わかさ生活」と言ってはうるさがられる。

これがビルベリー




ベリーを摘みながら歩くのは嬉しくて仕方がない。まだ少しだけ時期が早そうだが、実っ
ているのを見つけると立ち止まって摘んだ。そのせいで進むのが遅くなり、水を汲める川に着くのが遅くなってしまった。

川を渡ろうと橋に出たら、先端が浸水していてうまく渡ることができない。
橋へのアプローチ部分の階段が水にどっぷり埋まって海中庭園のようになっている。
この橋を渡らないと先に進むことはできないので、橋を吊っているワイヤーの部分を綱渡りのようにして3mほど進んだ。

2本のワイヤーに足を置いて進んだ
私が渡る時、ワイヤーで滑ってバランスを崩した。
危うく川に沈むところを体勢を立て直した。自分ではそれほど怖くなかったが、見ていたダンナは息が止まって声が出ていなかった。


危険箇所を脱した


横から見るとこんな橋

そんなこんなで、昼食は13:00
食後にはカップいっぱいに摘んだベリーを食べた



すぐそばに焚き火の跡があり、未開封のビールが置いてあった。
トレイルエンジェルというのを聞いたことがあるがそれだろうか?いや、ただの置き忘れだろう、そのままそっとしておいた。

その後大きな湖に沿って進む道は、またしても浸水していた。
雨が多い年なのか?それともトレイルの道作りがうまくいっていないのか?
道無き道を木をなぎ倒しながらバキバキ進むのは、ワイルドで面白かった。

そして高いところへ登ったところで本日は終了。
明日はいよいよリッツェムに到着する!!



とりあえずシャワーを浴びて髪を洗いたい。そしてビーーーール!!










2016年4月7日木曜日

Day19

D19 8/26
6:00 起床
7:00 出発

まず支度を済ませて、少し進んでから朝食をとった
今日は薄曇りで肌寒い。が、湖の周りには蚊がまたしても沢山いる。
なので、午前中はギャーギャー言いながら足早に進んだ。

11:30
とても見晴らしの良いところに出た。
溶けきっていない雪が湖に浮かび、流氷のように青々とした陰影を作り出している。
時折どさっと雪の塊が溶け落ちるのを見るのは迫力があった。



今日はそんな景色を見ながら昼食をとることにした

いつもの昼食セット

時間と心に余裕があったので、自分たちがどんな格好でいるのかの写真も撮った

こんな格好ですよ

景色は、本当に日1日として同じ情景はなくどんどん変わる
場所、天候、気温などによって見え方も違うのだと思う

午後、ノルウェー側に入った
1組のハイカーが小屋に向かって歩いていてすれ違った。
人に会うのは2日ぶりだ。挨拶をしようとしたらうまく声が出なかった。

小屋が見えてきた

小屋の中をこっそり覗いたら、ソファーにダイニングテーブル、まきストーブ、さらにベッドルームがあり居心地が良さそうだった。
いつか泊まってみたいものだ。
ノルウェーとはここでお別れ。あとはゴールまでスウェーデンを行く。
アビスコからはクングスレーデン⇨ノルドカロッドレーデンを歩いてきたが、今日はまたさらにグレンスレーデンという別のトレイルを行く。
メジャーな道ではなさそうなので分岐を見つけるのに一苦労し、道を見つけられるか不安になった。

こんな窪地に分岐があった



グレンスレーデンは広々と見晴らしが良く、なだらかで歩きやすい
珍しく平たい道をどんどん進む。風も出てきてとても気持ちが良い!



さらに進むと、なんと!!!念願のクラウドベリーの群生を発見!




赤い実を口に含むと甘酸っぱく、黄色に熟した実は熟れた果実の味がした。
ふと周辺を見ると、ビルベリーや黒スグリもある!少しずつ味見をさせてもらった。

リンゴンベリーかな??

念願のベリーが見つかり嬉しくて、下ばかり見て歩いた。
先週まではやはりまだ季節が早かったようだ。明日はもっと沢山見つけたい。

グレンスレーデンはとても良い道だ。
休憩小屋もあるし、道標が4色のペンキで塗られているのがなんともメルヘンだ。





だけど・・・テントを張れるような平らな場所がなく苦労した。
そして近くに川もないので今日は顔を洗うことができない。
明日川を見つけたらすぐさま洗おう。

明日はどんな道になるのか楽しみだ
体調は、まあまあ

今日メモ:顔を洗うことは、1日の始めと終わりにはやりたいものだ。(ダンナは平気なようだ)

2016年2月21日日曜日

Day18

D18 8/25
6:00起床 7:30出発

とてもよく眠れた。朝食にチョコレートを食べてご機嫌!!
朝は薄曇りでウインドブレーカーを着て出発するが、登りが多くてすぐに暑くなる。
歩き始めて30分くらいすると、湖の間の島を渡るのにボートがあった。
これは森山さんの本で読んでいて楽しみにしていたことの1つだ!

ポツンと手漕ぎボートがあった

ダンナは予想が当たって大喜び。だけど・・・ボートの中は水浸しで置いた荷物は濡れてしまうし、両岸に1隻ずつしかないボートは、一度漕いだら1隻を牽引して元の位置に戻さなくてはいけないという大変さ。

*注 地元の渡し舟のおじさんではありません(笑)

私はボートに乗り込んで応援するのみ。ダンナは対岸に着いたら荷物を置いてボートを2隻漕いで行く、そして2隻が対岸に着いたら1隻を残してまた帰ってくる。
相当体力を使ったようだ。面白がって写真や動画を撮った。
私はボートを岸に引き上げる力も、水に浮かべることも、ましてや漕ぐこともできない。
こういう時にやはりダンナは心強い。頼りになる。
いやこういう時だけでなくこの旅は、私はダンナの後をついて歩いているだけだ。
地図を読んで道をみつけること、最適なところにテントを張ること、さっとお湯を沸かしてご飯を作ってくれること、すべてやってくれる。私は相変わらず『足が痛い、荷物が重い』と言ってばかり。私がもっと進むことができたらよかったのだけど、それは言っても仕方のないことだし、ダンナも承知のうえでのことだ、うむ。と、そんなことを考えながら歩く。

午後はやはり気温が上がる。暑い。
だけれども昨日から蚊が減っている、もう秋に向かっているのだろうか。かわりに小虫がたくさんいて、ザックや服にたくさん止まって気味が悪い。
今日は誰とも会うことがなかった。トナカイの群れには出会った。

歩いていると所々トナカイ脱出よけの柵がある。はじめは国境なのかと思っていたが、トナカイが自由に行き来しないようにするためのものらしい。今日も何回か柵を越えた。
そして国境も越えた。ノルウェーとスウェーデンの間をジグザグに縫うように歩くので、今どこの国なのかうっかりわからなくなる。
今日のスタートはノルウェーで、今はスウェーデンに入って歩いている。
国境沿いは道標がわかりずらく、今日は何度も目印を探すのが大変でなかなか進めなかった。
国境の目印

何度か川を渡るのにも慣れてきたが、深さのある川は靴を脱ぐ。その水の冷たさと、川底の石の刺激は何度やっても慣れることはなく、ヒーヒー言いながら渡る。

午後3:00
小さな流れの中で魚を発見した。
すかさずダンナは竿を出して30分ほど釣りを楽しんでいた。小魚が1匹ひっかかっただけだったが、持ってきた竿で遊べてリフレッシュできたようだ。よかった。
私はお目当てのクラウドベリーがまだ見つけられない。
でも今日はトナカイの角をたくさん見つけた。生え変わる時に落ちるようで、小さい角、大きい角、古い角たくさんあった。

大きい角見つけた

あと3日で最後の補給地のリッツェムに着く予定。
今日は湖のほとりにテントを張り、6時に歩き終えた。
湖に入り、顔や足を洗った。夕ご飯はパスタをたくさん食べて大満足だった。
今日は目標まで進めなかった。明日はたくさん歩けるだろうか?