2016年5月31日火曜日

Day21

D21 8/28

昨夜は風が止むことがなく一晩中テントがバサバサ音を立てていた。



珍しく眠れずガイドブックでストックホルムの情報など見てみる。
それでも眠れない。

ようやく明け方うとうとするが、いつまで寝ていても仕方がない。
6:00少し前に起きる。
そうだ!!今日はリッツェムにつく日なのだから頑張ろう。午後にはビールだ、シャワーだーーー!

7:00 出発
ところが・・・歩き始めるとパラパラ雨が降り始める。次第に風も強くなり、暴風雨に。
ノルウェーでの記憶が蘇る。冷たい雨、冷たい風、行く手を阻み前方の景色が遮断される。前に進んでも果てしない道が続くだけ。体は冷えるが歩みを止めることはできない。

歩き始めて3時間。避難小屋にたどり着いた。
過剰に心配する旦那。優しさは嬉しいのだけれど、心配されすぎるとイラッとする私。
雨風の中で休んだりしたくないので、どんどん進んで欲しいのだ。
こんなことで苛立つ自分に腹立たしくなる。

10:00
早いが昼食に。とっておきのチキンラーメンを食べることにした。美味しい!元気が出た!食べ終わると早々に雨風の中再び進む。

元気がないと心配されるので、動物の糞を見つけては『うんこー』と、キノコを見つけては『キノコー』と叫ぶ。
こうしたフィールドの中での会話はなく、ただお互いの距離を確かめ合うために声を出す。大きな声を出すと、なぜか安心する。まだ大丈夫だという安堵感と、相手に自分の所在を伝えるためだ。

その後3時間ほど歩き続ける。ようやく雨風が弱まり、大きな虹が出現した。

振り返ると大きな虹

そして、リッツェムがついに見えた。嬉しい。とても嬉しい。
第2ステージを終了できる。
今日進んだ道は12,3キロなので余裕のゴールを迎えられるはず、だった・・・。
だがこの暴風雨。簡単には進ませてもらえなかった。毎日が生きていると実感できる。

ゲートをくぐり、グランスレーデンのゴールに着いた。

汗と雨でベトベトです



ゲートから少し歩くと、第3補給地であるリッツェム、ユースホステルに着いた。




ここはアビスこのような個室スペースはなく、こじんまりとした施設だ。
共同のシャワー、キッチン、ベッドルームを使用する。
久々のシャワーは本当に気持ちがよく、それと同時に裸になった自分がとても痩せていて驚いた。
久々に鏡を見て、汚れだと思った顔の黒ずみは洗っても落ちず、ずいぶん日焼けをしていた。髪は何度洗っても抜け毛が止まらず、排水溝の掃除が大変だった。
旦那もひげ面を剃り落とし、さっぱりしたが、やはり黒く日に焼け痩せこけていた。
お互いにそんな姿を確認しあった。

衣類の洗濯を終え、乾燥室が使用できなかったので部屋中に吊るした。
なんだか生臭いような、汗臭いような部屋だが、ベッドがあるだけで快適だ。

ホステルは2人部屋だが、『今日は人が多いのでお客をもうひとり入れるかもしれない』と言われ、いつ来るかわからないルームメイトにドキドキしながら、2段ベッドの上段でこの日記を書いている。

もちろん、ビールを片手にだ。