2017年12月15日金曜日

旅は終わった

9/8(火)
旅は終わった。だが帰国までが旅なのだ。
日本に戻るまでお付き合い願いたい・・・

さて、出発


4:00 起床。
5:20 のバスでヨックモックへ
朝食はお願いしておいたのでキッチンの冷蔵庫に入っていた

朝食パック 部屋番号27のマツモトさんへ

ハムチーズのサンドウィッチ×2、ヨーグルト、コーヒースティック×2、紅茶、ゆで卵だ。これで90クローネ(約1300円)キッチンで湯を沸かしボトルにスティック2本分のコーヒーを作る。外が寒いのでありがたい。早々バスに乗り込む。
ヨックモックまでのバスの料金は1人で178クローネ(約2600円)

ヨックモック→バスでボーデン→列車でストックホルム
インターネットで予約ができた。この画面をバス乗り場と車掌さんに見せるだけだ。

ネットで予約できたバスと寝台列車のチケット


簡単だけど1人 734クローネ(約11000)移動費にだいぶお金がかかっている
バスに乗ってすぐに朝食を食べる。いつも早起きだったのでこの時間にはもうお腹が空いている。困ったものだ。
学校があるのだろう、バスが住宅街に止まるたびに子供たちが乗り込んできた。
7:40 ヨックモック着

可愛い駅舎

9:00までバスステーションで休む
17:00まで時間がたっぷりあるので、街をぶらぶら。サーミの美術館へ行くと、昨日同じボートでクビックヨックまで来た何人かと再会する。皆同じバスで帰るようで時間を持て余しているようだ。その後もいく先々でよく会って、お互いに笑い合った。

美術館に入ると、義姉さんからメール!なんとオープンチケットの日にちの変更ができないという!よく訳がわからないが、日本とドバイとのやり取りをすべてしてくれた。(エティハド航空の格安オープンチケット)とてもありがたい。
チケットの変更ができないとなると、後一週間滞在を伸ばさなければならない。
ストックホルムに一週間滞在するお金はないので、またヘルシンキでお世話にならなければ・・・
悶々と考える。
当初の予定だともう少し長くトレイルに入るはずだったが、もう寒くこれ以上とどまることは無理だったので仕方がない。
とにかく、ストックホルムに移動してそれから考えよう。

ヨックモックは小さな町で、いろいろなものがギュッと集まっている。
大型スーパーが2件あり、ここでお土産を買ったりお気に入りのパンを買ってお昼ご飯にした。
さらに夕食も買い込んで寝台電車に乗り込む準備は完了した。

17:00 ヨックモックからボーデンという駅にバスで向かう


バス停

乗り換え時間ギリギリで、発車10分前に乗車

ボーデン駅
寝台列車

座席を探して乗り込むと、6人ベッドの寝台車の席は5人が埋まりギュウギュウになった。窮屈だけど楽しい。
これからストックホルムだ。さあ、どうなる?

















2017年11月13日月曜日

Day 31


D31 9/7(月)

夜23:30 オーロラを見ようと外へ出ると満天の星空だった!
オーロラはうっすら。
2:00にもう一度外へ出るが、雲がかかっていて何も見えなかった。

5:00 起床
7:00 出発、残りは10K

小雨が降っているのでレインウェアーを着込み、ザックカバーをかけて歩き出した。


紅葉してきている


平坦な道なので、何と10:00にボート乗り場に着いてしまった。

着いてしまった。終わり、なの。

13:00にボートが来ると書いてある

13:00までずいぶん時間がある
避難小屋があったので、そこでお昼ご飯をとることにした

避難小屋

中にはテーブルもある

すると、アクトさんが小屋を覗きに来た。おーー!やはり同じボートだ。「何度かお会いしましたね、同じボートですね」とはいえず、最後までお互い微妙な距離感を保った。

寒い中、ボートを待つ。

乗り場にはいつの間にか我々を含めて12人が集まった。
オランダから来たという女性が、「待てないからボートの時間を早めて欲しい」というような事を言って携帯で電話をしていた。もうここは電話が通じるのだ。

13:00  ちょうどにボートが来た。
なんと小さいボートか!!!

モーター付きのボート

12人でギュウギュウに乗る

ボートで隣になったおじさん。東芝に勤めていて、何度も日本に行ったそうだ。




ボートは見どころを案内しながら、ディズニーランドのアトラクションのように進む。
おそらくビヨンという人だろう。他の人のブログで名物ボート案内人だと読んだ。

14:00 クビックヨック着

右にいる金髪カクガリ兄さんがアクトさん

旅の終わりはあっけなく、本当にあっけなく終わった。

ゴールの余韻にひたる余裕もなく、慌ただしくホステルにチェックイン。



明朝は早いので、サンドイッチのテイクアウトのお願いをする。STFの宿なのでアビスコのような大きなところを期待していたが、小さい施設だった。

だが、空いているからと4ベットルームを2人で使わせてもらい、キッチンで米を茹でて売店で買った缶詰のチリビーンズを温めて食べた。

ベンおじさんのお米

ビールと、プリングルスも食べた。お腹いっぱいだ。大満足。

それよりも・・・
日本に帰る飛行機のチケットの変更と、ここからストックホルムまで行く電車の予約をしなければならない。飛行機のチケットは義姉さんにお願いするとして、バスと夜行電車のチケットは・・・インターネットで簡単にできた。
スウェーデン国鉄SJのサイトから簡単に予約ができた。恐るべしネット社会、ブラボー。

とにかく明日は4:00起き、5:00のバスだ。
ヨックモックで夕方まで過ごし、ストックホルムへ向かうのだ。

飛行機はいつの便に変更できるだろうか。

それによって何日ストックホルムに滞在するのかが決まり、どこに泊まるのかも決めなければならない。
なんとスリリングな事か!

楽しもう。

















2017年11月10日金曜日

Day 30

D30 9/6(日)
昨夜もテントにネズミが来る気配あり。イヤだ。
床のあるテントなら平気だったのか?本当にイヤだ。

朝5:00 起床
カップにネズミの糞があった。やはり!イヤだ。

6:30 出発 
今日は1日を通して歩くのは最後。終わってしまう寂しさと平坦な道にテンション上がらず・・・

平坦な道を行く

9:00 コーヒーブレイク



スニッカーズを食べた。あまり好きではないけれど、ここでは何でも美味しく感じる。
昼食前にホッと一息コーヒーを飲める時間はうれしい。
起きた時にどんよりしていた空は晴れて風が強くなってきた。太陽が顔を出すと気温が上がる。



もう終わりが近くなると木道で歩きやすい道が増える。自然とスピードが上がるので1時間に3㎞進める。

10:30 小屋に着いた

もう人はいなく鍵がかかっている

小屋は今日でクローズなので朝のゲストを送り出してヘリコプターで下山したのだろう。
昼食時間にはまだ早いので先へ進む。

11:00 道の途中で荷物を降ろし昼食の用意をしていると、アクトさんが後ろからきた。
てっきり先へ進んで今日のボートで帰るものだと思っていたので驚く。きっとまた明日のボートで会えるだろう。


昼食はパックフードのカシューナッツ味を一人で一袋食べた。ご飯に野菜とナッツなどの具がゴロゴロ入っている。これは美味しいし満足感がある。日本でも売っているだろうか。

ベジ使用カロリーも充分で美味しい




14:30
最後の小屋に着く


ここはまだ小屋番の女性が一人残って後片付けをしていた。
「ボートは明日の13:00遅れないでね」と改めて教えてもらう。
水を汲み、顔を洗わせてもらう。顔を洗うとさっぱりする。

ゴールまではあと17Km
ボートに乗るので実際に歩くのは13Kmほどだろう。
明日のお昼までにボート乗り場に着きたいので、さらに進んで残り10Kmのところでおしまいにした。

15:30
最後のテント泊は橋のたもとだ。
長かったテント生活が終わる。

いつもの寝床

今日メモ
今日はルバーブと思われる葉をたくさん見た。あとはジャムにできそうなベリーも何種類かあった。砂糖を持ってきたらジャムを作れたのに、と思う。
帰国したらベリーの研究をしよう。



明日で本当に終わる。
だけど帰国するまでホッとできないだろう。





















2017年8月30日水曜日

Day29

D29 9/5(土)
朝6:00起床
ゆっくりと支度ををして8:30出発

どんよりと曇って風があり寒い。寝ている間には雨が降っていた。




10:00 コーヒーブレイク
近くでテントを張っていたスウェーデンファミリーの父さんに話しかけられる。
家族4人でゆっくり時間をかけてハイキングを楽しむのだそうだ。
私たち2人があと残り3日で行く道を、古い木々のある森を通って6日間かけるのだそうだ。「それはとても素敵な時間だよ。」と話してくれた。
私たちは1ヶ月かけてフィンランドの北のほうから歩き続けている、と話すと。「それはすごい!コングラッチュレーション!!」とゴール目前であることを喜んでくれた。



その後、アクトさんに追い抜かれた。彼はどんどん先へ進んで行ってしまった。もしかしたら明日のボートに乗るのかもしれない。

14:30
昼食を終えてサマラッパ小屋に到着。なんとSTF運営だ。小屋は片付けをしているところで、すべての小屋は明日までということだ。



ここラップランドの小屋は季節を終えて小屋番は日常へ戻り、また次の季節を迎えるのだ。
ここでは、パスタ×2、パックフード×2、スニッカーズ×2、スープ×4、ビール350ml×2を購入。これでゴールまでのすべての食料が手に入り一安心だ。

夕食は小屋から30分ほど歩いたところの川べりにテントを張った。

出前一丁とツナ缶、ビールで久々にお腹いっぱい食べた。



いよいよFinalだ。

2017年7月28日金曜日

Day28

D28
9/4(金)
5:00起床 どんよりと曇っているがさほど寒くない。

7:00少し前 出発

9キロ先の小屋で食料を手に入れられるか?
歩き始めて3時間でTuottarstugornaに到着
残念ながらSTF運営ではない。だが12時前なので小屋のホストがいた。
何か食料を買いたいというと、少しだけあるというので見せてもらい、クッキー、缶詰、ラーメン2袋(出前一丁)を100クローネ(日本円1500円くらい)で買う。パンを焼くけど買うか?と聞かれたが断る。魚があるけど買うか?と聞かれたがそれも断る。

小屋前のベンチで休ませてもらうことにして、コーヒーを入れて買ったばかりのクッキーを頬張る。おいしい!!
するとホストの女性が出てきて、手作りのお菓子をくれた。チョコレート、シリアル、ココナッツを丸くまるめたものでとても美味しい。
その場で話をする。

彼女はオランダから来ていて、パートナーの男性はスウェーデンだという。さらに色々ギア好きで、我々の持っているザックや傘の話になる。
男性も出てきて、私たちの旅の話をした。キルピスヤルビから歩いて4週間が経って、もうすぐゴールだと地図を広げて色々と話す。
ゴール地点のクビックヨックはボートに乗ることになるのでその時刻を確認すると、ボートは一日1便13時発で、1人150クローネ(3750円くらい)、さらにそこからヨックモックへ向かうバスは土日は午後2時、平日は朝5時ということも教えてくれた。
我々は、あと4日かけて月曜日に到着する予定なので、1泊して翌朝のバスに乗ることになる。平日はスクールバスを兼ねているのでその時刻なのだそうだ。
この先少し急いで日曜日につくことも可能だが、せっかくなのでクビックヨックに泊まっていよいよ帰国の段取りをしなければならない。

飛行機のチケットもとりなおさなければならないし、無理に急ぐことはない。

そして、このあたりの湖では魚が釣れるという話になると、ダンナが持ってきたテンカラ竿を取り出して「日本のトラディショナルスタイルだ」と竿を見せてあげた。すると、彼女が大喜びし、「そこの湖でやってみよう!」と2人で湖へ降りて行った。


結局釣れることはなかったが、そのやりとりと彼女のキュートさが楽しくて「やはり魚を買いたい」とお願いした。
昨日釣り上げたばかりのフレッシュなものを50クローネ(750円くらい)で買った。

立派なトラウトサーモンだ

塩茹でが美味しいと塩も持たせてくれた。お礼を言い荷物を片付けていると
「パンを焼いているけどいる?」と再度聞かれた。もう断らずにいただくことに。
小屋に入って焼けるのを待って、と言われお言葉に甘えて暖かい部屋で待たせてもらう。

男性はステファン、女性はヒルダ。
「楽しい時間を過ごせたからパンはあげる。魚と一緒に食べてね。」とヒルダ
昨日に引き続きそんな好意に甘えてしまった。
焼きたてのパンはあたたかく、とても良い香りがするのでその場でバターをつけて半分食べた。「日本でもパンは食べる?」と聞かれたので形は違うけれど食べると話した。
ステファンからはトナカイのツノをプレゼントしてもらった。
記念に写真を撮り、メールアドレスを交換した。

小屋の中はシンプルで暖かい

本当にとても良い出会いだった。もっとうまく会話ができたらどんなに良いだろうと強く思った。そしていつかは私たち夫婦もどこかの山小屋でホストができたらどんなに素敵だろうとも考えた。

小屋を後にし、少し歩いた丘の上でさっそく魚とパンをいただく

これがパン

久々のインスタントではない食料は満足感、幸福感が高く心身ともに満たされた。
食事中、アクトさんが通り過ぎて行った。なんだか嬉しい。

気分よく次の小屋まで進む。
ここも無人で「ビール40クローネ、パン30クローネ、どうぞお持ちくださいお金はポストへ」と張り紙があった。


あんなに欲しかったビールも今はそれほど欲しくない。

16:00 少し歩いてテントを張る
昼の残りの魚と、昨日プロフェッサーから頂いたパックフードの夕食。
どちらもありがたく、身にしみて頂いた。

人との出会いがこんなに感銘を受けるとは思わなかった。私もそうなりたい。
やりたいことが、またどんどん増えていく。

後日談:
帰国後ヒルダにパンの作り方をメールで教わった。しかしまだ作っていない・・・













2017年5月15日月曜日

Day27

D27
9/3(木)
昨夜0:00
目が覚めて外へ出るとオーロラが見えた。
オーロラは青白く光り、みるみる形を変える。雲の流れが形を変えるのと似ている。小高い山の頂にはレーザー光線のように差し込んでいて、みどり色に見えた。とても美しい。
まさか見られるとは思わなかった。この日は本当にたまたま目が覚めて外になんとなく出てみたのだ。月も星も美しい。
一緒に起きたダンナは慌ててカメラを取り出すも間に合わず。この美しい光景は私たち二人だけの記憶に刷り込まれた。

5:00
目が覚める。今日も寒いので日が出るまでゆっくりと支度をする。
昨夜オーロラ見たよね。とお互いに夢ではなかったことをぼんやりと確認。



8:00
出発。昨夜ありつけなかったビールを目指すのだ!!
だが、勢い虚しくすぐにお腹がすいてしまい11:00に昼食。

二日前からよく顔を合わせるソロハイカーの「ゆっくりさん」を途中で抜かした。
彼は本当にゆっくり進み、ゆっくり休む。そして、ふだんから愛用しているだろう重たそうな水筒から何かをゆっくり飲む。
道中会う人は少ないので、勝手に親しみを持ち、勝手に彼のプライベートなどを想像してみる。これもロングハイキングの楽しみ方かもしれない。
「ゆっくりさん」に追いつかれないようにというプレッシャーが妙にわく。

昼食の最中、これから目指す小屋の方から一人の女性がトレッキングウオーキングをして通り過ぎて行った。昨日の記憶が蘇る。
昨日は小屋の方向から走ってくるトレラン姿の人とすれ違ったら小屋が閉まっていたのだ。まさか!!!
気もそぞろに昼食を終えて歩き出すと小屋が見えてきた。予定より早く12:30に到着。
悪い予感は当たり、小屋には誰もいない。。。
売店らしきところには「12:00まで16:00から」と書いてある。

小屋にたどり着いたものの・・・

16時まで待つのはつらいし、ビール云々よりもこれから先4日分の食料を手に入れられないことは命に関わる。どうしようかと考えていたら先ほどのトレッキングウオークの女性が帰ってきた。きっとこの小屋の人に違いない。急いで追いかけて「何か買いたいです」
と言うと、なんと女性はゲストだった。聞くと18時まで小屋番は戻らないそうだ。男性も出てきてどうしたのかと話す。「この先4日分の食料を買おうと思っていたんです。」と言うと「それは大変だ、私たちの持っているものをプレゼントする。」と2人分のパックフードを持ってきてくれた。受け取れないし、あと1日分はあるから次の小屋へ行くので大丈夫だというと「Why not?」「好意は受け取るべきだ」「日本でお返ししてくれればいい」と温和に言ってくださる。ありがたく頂戴することにした。
いただいたオレンジ色のフードパックは我々2人で1袋を食べるので、2人の2回分の食料が手に入ったことになる。本当にありがたい。
Mr&Mrsは明日ヘリコプターでストックホルムへ帰るからもう食料はいらないのだと言う。
帰国したらきちんとお礼が言いたいのでメールアドレスを聞き、一緒に写真を撮った。

優しいご夫婦

Mrはプロフェッサーで、何回か日本に行ったことがあるそうだ。大阪、京都、東京、さらに来年東京へ行くそうで、ぜひ再会したいものだ。
人が困っている時に惜しみなく自分のものを差し出すことができる。そういう人に自分もなろうと思う。

小屋を後に出発しようと振り返ると「ゆっくりさん」が歩いてきた。やばい!追いつかれる。というわけで先へ進む。

次の小屋までは19キロなので半分の9キロ地点まで歩くことにした。
途中でこれまた何回か抜きつ抜かれつしているアクトさんとも遭遇(ヒルバーグのアクトというテントなので)

アクトさんはいいところにテントを張る

歩きながら反省。小屋の時間を調べていなかったことは我々のミスだ。明日はお昼前には小屋について食料の調達をちゃんとしよう。
小屋にはSTF運営と、そうでないものの2種類ある。STF運営だと常に小屋番がいて食料も豊富だが、STFでないところは現地のサーミ人がやっている。彼らは現地人なので、自身の生活があり、決められた時間以外はいない。だけどサーミの魚や肉の燻製を手に入れることができる。しばらく肉や魚を食べていないので、手に入れたかったな、と思う。

パジェランタレーデンは1st、2ndステージの総括のようにバラエティに富んだ素晴らしいところだ。



旅の締めくくりを迎えるのにとても良い道。1日1日を大事に過ごそう。



後日談:
Mrはストックホルム大学の有名な教授でした!帰国後メールのやりとりを何度かしました。