2017年7月28日金曜日

Day28

D28
9/4(金)
5:00起床 どんよりと曇っているがさほど寒くない。

7:00少し前 出発

9キロ先の小屋で食料を手に入れられるか?
歩き始めて3時間でTuottarstugornaに到着
残念ながらSTF運営ではない。だが12時前なので小屋のホストがいた。
何か食料を買いたいというと、少しだけあるというので見せてもらい、クッキー、缶詰、ラーメン2袋(出前一丁)を100クローネ(日本円1500円くらい)で買う。パンを焼くけど買うか?と聞かれたが断る。魚があるけど買うか?と聞かれたがそれも断る。

小屋前のベンチで休ませてもらうことにして、コーヒーを入れて買ったばかりのクッキーを頬張る。おいしい!!
するとホストの女性が出てきて、手作りのお菓子をくれた。チョコレート、シリアル、ココナッツを丸くまるめたものでとても美味しい。
その場で話をする。

彼女はオランダから来ていて、パートナーの男性はスウェーデンだという。さらに色々ギア好きで、我々の持っているザックや傘の話になる。
男性も出てきて、私たちの旅の話をした。キルピスヤルビから歩いて4週間が経って、もうすぐゴールだと地図を広げて色々と話す。
ゴール地点のクビックヨックはボートに乗ることになるのでその時刻を確認すると、ボートは一日1便13時発で、1人150クローネ(3750円くらい)、さらにそこからヨックモックへ向かうバスは土日は午後2時、平日は朝5時ということも教えてくれた。
我々は、あと4日かけて月曜日に到着する予定なので、1泊して翌朝のバスに乗ることになる。平日はスクールバスを兼ねているのでその時刻なのだそうだ。
この先少し急いで日曜日につくことも可能だが、せっかくなのでクビックヨックに泊まっていよいよ帰国の段取りをしなければならない。

飛行機のチケットもとりなおさなければならないし、無理に急ぐことはない。

そして、このあたりの湖では魚が釣れるという話になると、ダンナが持ってきたテンカラ竿を取り出して「日本のトラディショナルスタイルだ」と竿を見せてあげた。すると、彼女が大喜びし、「そこの湖でやってみよう!」と2人で湖へ降りて行った。


結局釣れることはなかったが、そのやりとりと彼女のキュートさが楽しくて「やはり魚を買いたい」とお願いした。
昨日釣り上げたばかりのフレッシュなものを50クローネ(750円くらい)で買った。

立派なトラウトサーモンだ

塩茹でが美味しいと塩も持たせてくれた。お礼を言い荷物を片付けていると
「パンを焼いているけどいる?」と再度聞かれた。もう断らずにいただくことに。
小屋に入って焼けるのを待って、と言われお言葉に甘えて暖かい部屋で待たせてもらう。

男性はステファン、女性はヒルダ。
「楽しい時間を過ごせたからパンはあげる。魚と一緒に食べてね。」とヒルダ
昨日に引き続きそんな好意に甘えてしまった。
焼きたてのパンはあたたかく、とても良い香りがするのでその場でバターをつけて半分食べた。「日本でもパンは食べる?」と聞かれたので形は違うけれど食べると話した。
ステファンからはトナカイのツノをプレゼントしてもらった。
記念に写真を撮り、メールアドレスを交換した。

小屋の中はシンプルで暖かい

本当にとても良い出会いだった。もっとうまく会話ができたらどんなに良いだろうと強く思った。そしていつかは私たち夫婦もどこかの山小屋でホストができたらどんなに素敵だろうとも考えた。

小屋を後にし、少し歩いた丘の上でさっそく魚とパンをいただく

これがパン

久々のインスタントではない食料は満足感、幸福感が高く心身ともに満たされた。
食事中、アクトさんが通り過ぎて行った。なんだか嬉しい。

気分よく次の小屋まで進む。
ここも無人で「ビール40クローネ、パン30クローネ、どうぞお持ちくださいお金はポストへ」と張り紙があった。


あんなに欲しかったビールも今はそれほど欲しくない。

16:00 少し歩いてテントを張る
昼の残りの魚と、昨日プロフェッサーから頂いたパックフードの夕食。
どちらもありがたく、身にしみて頂いた。

人との出会いがこんなに感銘を受けるとは思わなかった。私もそうなりたい。
やりたいことが、またどんどん増えていく。

後日談:
帰国後ヒルダにパンの作り方をメールで教わった。しかしまだ作っていない・・・